RIO+20:農業を「何も手を打たない従来どおりの状況」から脱却させる

「 何も手を打たない従来どおりの状況」という言葉は、国連と世界銀行が委託した研究報告書「発展のための農業科学技術の国際的評価 (IAASTD) 」の中で用いられた警鐘である。この400人以上の科学者が4年をかけて編纂した画期的な報告書は、世界の農業政策におけるパラダイムシフト*を要請している、とBiovisionは伝えている。

IAASTD報告書の主要メッセージのなかには、2008年に初めて発表された時には革命的だったものもあるが、以来主流となってきた。今日では多くの機関が農業におけるパラダイムシフトを叫び、私たちの食農システムの持続可能性をいかに定義し、達成するかの探求は、まだ始まったばかりであり、今も論議の的であり続けている。

国連持続可能な開発会議 (Rio+20) に合わせて立ち上げた新しい www.globalagriculture.org のウェブサイトでは、IAASTDでの研究成果をトピック毎にまとめ利用可能とし、最新の数字、予備知識、さらなる読み物やニュースなどを提供する。利用者は、適宜インターネット上の情報を閲覧し、2000ページに及ぶ報告書の原本を検索することができる。さらに土地収奪や食糧投機などの新たなトピックを含む、科学的かつ組織化された追跡調査報告が提示されている。

Biovision社長でミレニアム研究所所長、IAASTDでは共同議長を務め、UNEP (国連環境計画)の最近の「グリーン経済報告書」の農業の章の調整役を果たしたハンス・ヘレン氏は、「農業はRio+20での持続可能性のすべての議論において核心とならなければならない」と語った。この要求は、アメリカに拠点がある 「Nourish9billion initiative(90億人を養う取り組み)」と、170以上の団体からなる国際NGO連合の「Time to Act(動く時が来た)」から支持されている。

ヘレン氏は、リオで集結する国家元首たちに、アグロエコロジーを基礎とした小規模持続可能型の農業と食糧生産を支援するように求め続けている。持続可能性を達成するためには、現行の産業型農業システムのトランスフォーメーション(変容)が求められる。Rio+20の準備段階での食と農に関する議論は、 www.globalagriculture.org のウェブサイト上の特別ページに反映されている。Rio+20会議は、さらに農業知識、発展のための科学技術を永続的に評価する道筋を定めるためのチャンスを提供することになる。

 

*パラダイムシフト:考え方・方法などが従来のものから別のものに置き換えられる重大な変化のこと

出典:Biovision

Organic-Market infoより

(翻訳:ボランティア 大畑 恵里さん)

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