83%のフランス人が、経済発展のために自然を犠牲にすることを拒否

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「自然の祭典(Fête de la Nature)」に合わせて行われたOpinion Wayによる調査によれば、フランス人の83%が経済発展よりも環境保護を重要視している。

生物多様性、自然および景観の回復に関する法律が上院で審議される中、フランスにおける自然環境問題は今日、政治や社会討論の一端を担っている。自然環境保護に対するフランス人の自覚を促し、行動を起こさせる必要に迫られていることは、もはや言うまでもない。2015年5月20日から24日にかけ、フランス各地で行われる自然の祭典を1か月後に控えた4月、「フランス人と自然との関係」と題された意識調査の結果が発表された。これによれば、フランス人は経済発展のために自然を犠牲にしたくはないという。

以下、調査において鍵となった数字である。
フランス人の83%が地域経済や交通機関の発展よりも自然環境保護を優先的に考えている。
パリ市民の66%、人口10万人以上の都市住民の44%が日常に自然が足りないと考えている。
フランス人の10人に9人が動植物の絶滅が人類の生存を脅かしていると考えている。
25歳から34歳の年齢層が自然やその存在、自然を脅かすリスクに対し最も敏感である。意外なことに、自然に関する問題に最も関心を寄せていないのは高年齢層である。

自然は何よりも原点回帰の場であり余暇の場 フランス人の日常生活には不足

自然は原点に帰る場であり、余暇の場である。この点に関してフランス人の意見は一致している。回答者の13%が自然の中では退屈すると答えているが、フランス人は全体的に自然というものに関し同じ意見を持っている。96%が自然を何よりもまず安らぎや原点に帰る場としており、89%が余暇の場としている。しかしながら、自然資源の使用については意見が異なっている。フランス人の半数が、人は自らの利益のために自然資源を利用できると考えており(そう思う:51% うち16%がとてもそう思うと回答)、半数が反対している(そう思わない:46% うち18%が全くそう思わないと回答)。
フランス人の3分の1が日常に自然が足りないと考えており、回答者の居住地により回答に大きな違いが見られる。自然が足りないと回答しているのは人口10万人以上の都市住民では44%、パリおよびその周辺地域の住民では66%である。

不況のさなか、人々の関心は再び環境問題へ

長い間、自然は国境や時代を越え、とりわけ脅威にさらされてきた。今日、地方レベルでの活動を含め、フランス人にとって自然が守るべきものであることは明らかである。現在の経済状況をよそに、地域経済や交通機関の発展を妨げるおそれはあるものの、フランス人の83%が自然環境保護を優先すべきと考えている。自然環境保護を優先事項と考えているのは35歳未満が87%、イル・ド・フランス地域以外の居住者が84%と最も多い。

動植物の絶滅 フランス人はその脅威を十分認識、原因に関しては未だ知られていない

フランスの動植物や環境での役割を理解していると感じているフランス人はわずか3分の1に過ぎないが、動植物の絶滅がもたらすもの、人との相関関係に関しては認識されている。動植物の絶滅は、92%のフランス人が人類の存続に対する、89%が食料生産に対する大きな脅威と考えている。
しかしながら、絶滅の原因についてはあまり認識されていない。自然空間の減少が主な原因の一つであるが、これを原因の一つとして挙げたのはフランス人の2人に1人に満たない49%である。気候変動や農業に関しても同様であり、気候変動を原因として挙げたのは回答者のわずか40%、農業は20%である。

自然環境保護に対し、フランス人は行動を起こしているだろうか?

日常生活では、フランス人はさまざまな方法で自然を保護していると答えている。最も行われているものはごみの分別であり(82%)、化学製品の使用を控える(64%)、オーガニック、ローカル製品の消費(33%)と続く。一方、18歳未満の子を持つ両親の60%が自然環境保護に関する教育をしていると答えている。しかし、自然保護団体や財団に対しては積極的な行動が見られず、これらの団体にすでに参加したと答えたのは12%であった。

25歳から34歳 知識もあり意欲もある

25歳から34歳の年齢層の多くがディプロムを取得しており、フランス人全体では26%であるのに対し、この世代の44%がBac+2以上のディプロムを取得している(短大卒相当)。彼らは気候変動や生物多様性の消失がますます問われる時代に生まれ、オーガニック農業や循環経済など、新たな経済モデルを見出そうとする社会に育った。したがって、この世代が自然やその存在、自然を脅かすリスクに対し最も敏感になるのは当然のことである。人は自らの利益のために自然を開発することはできないと主張するのは25歳から34歳が最も多く58%、平均より10ポイント高い。また、日常に自然が足りないと考えているのは48%、平均より16ポイント高い。
未来を担う世代の心配をよそに、高年齢層は自然保護に対し鈍感であり、行動を起こしていない。

フランシリアン・パラドックス?

フランシリアン(イル・ド・フランス地域の住人)の3分の2が日常に自然が足りないと考えているが、地域の経済発展を抑え、自然を保護したいと答えたのは77%と最も少なく、平均よりも6ポイント低い。

「私たちの大多数は都会で生活をし、電子機器を使用する機会も増えていますが、自然とはかけ離れた生活をしています。生物多様性の衰退は遠い国に限った話ではなく、私たちの目の前で、身近なところでも起きている出来事です。けれども気候変動とは違い、地方レベルでの簡単なことで自然を再び見出すことができるのです。このことから、私たちは9年前から自然の祭典を開催しています。人と自然を再び結び付け、大人も子供も楽しみながら、私たちを取り巻く自然の当たり前の豊かさを知ることをただ一つの目的としています」と自然の祭典主宰者、フランソワ・ルトゥルヌーは説明する。

自然の祭典は2015年5月20日から24日にかけてフランス各地で行われる。自然保護区の見学やハイキング、宝探しゲームなど、各地域の無料アクティビティーに関しては自然の祭典ウェブサイトをご参照ください。

翻訳ボランティア:大澤文子

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