中国オーガニックマーケットの現状(2)

オーガニック商品

中国オーガニックマーケットの現状(1)の後半記事
オーガニックマーケットの中心は北京と上海
他の大都市での成長も著しいが、未だ中国オーガニックマーケットの中心は、北京と上海である。2006年に開業した『ロハオシティ』は、北京市内に数店舗を展開するオーガニックとナチュラル食品のチェーン店だ。当初、北京以外での展開も試みたが、すぐに撤退した。数年におよぶオーガニックマーケットに対する試行錯誤の末、2009年以降にはオーガニックとナチュラル食品両方の穀物類、種子類、乾燥きのこなどの、パッケージ商品によるロハオブランドの確立、2013年のロハオブランドの通信販売への参入など、ここ数年間で焦点をシフトした。

現在の中国小売業界の急速な発展と同様に、オーガニックマーケットの発展も著しい。近年急増している高級スーパーの中でも、上海で展開する『Ole’s』のような、多数のオーガニック製品の品揃えがあるスーパーが増えている。中国大都市圏における通信販売ビジネスは盛況で、北京や上海のような、交通渋滞が日常茶飯事である巨大都市に住む人には、特に便利なサービスとなっている。

シュンフェン・エクスプレス社は1993年創業の流通企業だ。2012年に、シュンフェン・ベスト(SFベスト)を設立して以来、高く評価されている自社流通網を使い、1万以上の食品を国中の消費者に届けている。商品の70%が輸入品で、中国産の厳選したオーガニック食品と輸入オーガニック食品も扱っている。
目指すのは、消費者が高品質で安全なセレクト食品を購入する時に、SFベストの食品をまず最初に選ぶようにするための基礎づくりだ。同じ年、中国の食品安全向上と高品質食材のプロバイダーとなることを目標に、もうひとつのオンラインショップ、「ベンライ・ライフ」がスタートした。従来の健康食品に加え、豊富なオーガニック食品の品揃えを誇る。そして、北から南、西側に至る中国全土のあらゆる地域に商品を届けている。その地域限定ということであれば、これと似たサービスは中国の他の地域にも見られる。

オンラインストアで最大のTootoo オーガニックファーム
現在、中国オーガニックEコマースの主要プレーヤーといえば、Tootoo オーガニックファームだ。2008年創業で、ナスダックに上場しているNinetownグループのBeijing Ninetown Ecological Agriculture社がオーナーである。Tootooは中国最大のオーガニック食品オンラインストアであり、30都市以上に配達している。

北京郊外に70ヘクタールの農地を所有しているが、オーガニック農地が全てではない。また、販売している全製品が自社生産ではなく、オーガニックにしろ、従来品にしろ、取り扱う製品の多くは、他の農家やマーケットからの委託によるものだ。輸入製品も多く扱っており、食品に加え、環境に優しい日常品や繊維製品、掃除用品なども提供している。

着実な意識の高まり
オーガニック食品や健康的なライフスタイルに対する意識の高まりは2010年ころから見え始め、「ファーマーズマーケット」は重要な役割を担っている。初の(オーガニック)ファーマーズマーケットは、2010年5月に北京でスタートし、その他の地域でも毎週開催され始めるなど、発展していった。北京には複数のファーマーズマーケットが存在するが、他の大都市もだいたい同じだ。これらのファーマーズマーケットは、生産者と消費者を対面させ、都市居住者が食材を裏で支えている人々や作り手について知るきっかけとなる場を提供している。
これらは草の根レベルからの食のムーブメントの原動力となり、さらには、より多くの人々が、従来農業による環境への影響と、クリーンで質の良い食材に対する必要性に気づくことによって、中国オーガニックマーケットの成長に繋がっていくことになる。
人々が日常的にオーガニックの野菜や果物を購入するようになれば、他のオーガニック製品にも興味を示すようになるだろう。
オーガニック消費者が増え、豊富な品揃えのオーガニック食材を求めるようになれば、国内では生産しない、或はできない商品を輸入で補おうというニーズが高まっていくだろう。しかし長い目で見た場合、中国は、基準に合ったオーガニック食材を国内で生産できるよう、その方法を学ぶ必要がある。この目標に関して、ヨーロッパのオーガニック農家たちは、多大なる貢献ができるだろう。

著者:インギ・チャンーカラーロ、中国生まれ、中国育ち。イタリア人の夫と2人の息子とともにイギリス在住。母国および世界各地において、オーガニック業界とオーガニック食品のプロモーション活動を精力的に行っている。北京のオーガニックファーマーズマーケットの基礎を作り、業界の発展に貢献した。オーガニック業界に関する詳細な情報を集めた、本記事を執筆した。

2015年03月20日
出典元:http://organic-market.info/

翻訳ボランティア:Yoshiko Waseda

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