競争が激化するヨーロッパオーガニック肉類部門

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2003/05/16
出典:オーガニック モニター社
ヨーロッパのオーガニック肉産業関係者は今年、各国市場で生産超過が見られる成長を続けている。

ゆったりとした成長を見せている市場に対し、大量のオーガニック肉製品が市場に参入している。オーガニックモニター社の新しい調査によれば、ヨーロッパのオーガニック肉製品市場は1998年来、年率20%の勢いで成長してきたが、今年の市場成長は9.5%程度に失速する予測である。

多くの国で供給過剰になり、すっかりしぼんでしまった輸出市場が原因となって、ヨーロッパ市場は次第に競争が激しくなっている。オーガニック肉製品の供給については、大部分の国内市場が自給できている。ドイツと英国は、伝統的にオーガニック肉製品の大輸入国であるが、消費者が国産のオーガニック肉製品を好んで買うようになるにつれ、輸入は減少している。

ドイツはオーガニック肉製品最大の市場であるが、オーガニック穀物を巻き込んだ食品スキャンダルによって売上が減少してきた。2002年の収益は、ニトロフェンスキャンダルの結果、ほぼ4分の1にまで落ち込んだ。しかし消費者の信頼が回復を続けている今年、売上は成長傾向にある。

もっとも高い成長が見られるのは、イタリアの市場である。オーガニック肉製品の供給は、その需要の低さから何年間も減少していた。そしてこのことが原因となって、大部分を輸入に頼る市場になっている。イタリアのオーガニック耕地面積は123万haで、ヨーロッパ最大であるにもかかわらず、オーガニック肉生産者は不足している。全オーガニック肉製品のうち、かなりの量がイタリアに輸入されている。

オーガニックビーフは、ヨーロッパのオーガニック製品市場における収益の大部分を成している。ヨーロッパの消費者の間で、オーガニック肉製品の中でビーフがもっとも人気が出た背景には、BSEの問題と、従来製品との価格の差が比較的小さいことがある。オーガニック鶏肉とオーガニック羊肉は、今後数年のうちに高い成長を見せることになるだろう。というのもオーガニック牛肉や豚肉からは一段階遅れて小売業者に導入されたからである。

この調査の結果によると、オーガニック肉製品の供給は、従来製法による肉製品の会社が支配している。大量のオーガニック肉製品を扱う会社がヨーロッパには15社あるが、そのうち大部分の会社は従来製法による肉の会社である。これらの会社はオーガニック肉製品部門へのシフトを通じて、あるいはオーガニック肉製品に従事する会社を吸収することによって、市場でのリーダーシップを獲得している。

オーガニックモニター社について。

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